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第5世代移動通信システム5Gとは?ネットワークの変化と新ビジネスを解説

 2019/12/14 国内通信事情  

スマホなどに用いられ私たちの生活に欠かせない移動通信システム「4G」は、2020年に次世代へと移行する予定です。第5世代移動通信システム「5Gは4Gよりも高い性能があり、ネットワークに大きな変化をもたらすとされています。

この記事では次世代移動通信システム「5G」の詳細を解説していきます。5Gシステムが普及することによって新たに始まるであろうビジネスについても解説しますので、5Gに注目している人は必見です。

 

次世代移動通信システム【5G】の3つの魅力

次世代モバイル通信の5Gは3つの魅力があり、その魅力によって私たちの生活も大きく変化するでしょう。5Gにはどんな魅力があるのか、詳しく解説します。

 

超高速通信・大容量通信

5Gでは超高速通信大容量通信が可能になります。4Gの最大通信速度は1Gbpsですが、5Gでは10~20Gbpsになります。約10~20倍の通信速度となっているため、よりスムーズな通信が可能です。

高速化技術に伴って一度に通信できる容量も大幅に増えるとされており、4K/8K動画によって動画コンテンツが大容量化されてもフリーズすることなく鑑賞できます。動画だけでなく容量の大きいゲームアプリもサクサク動きますので、快適なプレイ環境を実現できるでしょう。

 

超低遅延

4Gは遅延が10msとなっており、0.05秒未満の遅延が生じます。0.05秒未満というだけでも通信時のタイムラグが発生しにくいですが、5Gはさらに上回る1msとなっています。1msの遅延は0.001秒程度で5Gは4Gより大幅に遅延時間を短縮することできます。

 

超多数接続性

4Gの同時接続数は1基地局あたり約1,000デバイスとなっていますが、5Gは1基地局あたり約2万と言われています。

1つのサーバーに多くのユーザーが集中するとサーバーが重くなり、通信速度がさがるなどのデメリットが生じますが、一度に接続できるデバイスの数が増えることによって、そのような問題が軽減されることが予測されます。

超多数接続性によって私たちの生活より便利にする技術であるIoTの普及が進むことが期待されるのです。

 

スマホだけじゃない!5GとIoTで激変する日本

ネットワークが大きく関わるものと言えば、現代人に必須のスマホです。5Gによってスマホの通信環境が今よりも格段に良くなり、スマホユーザーにもたらす恩恵は計り知れません。

スマホばかりではなく5Gによって技術の開発が加速すると言われているのが「IoT」の分野です。この項目では私たちの暮らしを大きく変える「5GとIoT」について解説します。

 

5Gを語るうえで欠かせない【IoT】とは

5Gの普及によってIoT技術の進化が期待されます。IoTとは「モノのインターネット」のことです。テレビや冷蔵庫、玄関のドアなど言葉を話さないモノが、インターネットに接続されることで相互にデータ情報を共有する技術です。

IoTは5Gの存在が欠かせません。超高速通信・大容量通信・超低遅延・超多接続性のすべてが普及することによってIoT技術を活かせるようになります。

 

さまざまなモノがインターネットに接続

IoT技術によってどんなことが普及するのかは中々予想がつきませんよね。わかりやすい例で言えば、工場での生産過程がスムーズになることが挙げられます。

工場ではさまざまな機械や装置がそれぞれの役割を果たし、ライン作業でモノを作り出します。しかし作るものによっては機械の行動を変えなければならず、現在は手動で変えることが多いです。

モノのインターネットによって工場内の全機械をインターネットにつなぐことで、全機械を無線で操作できるようになります。機械の所まで行って操作する必要はなく、遠隔操作で一括管理できるようになるため、生産がよりスムーズに進みます。

そのほかにも自動運転や遠隔医療など幅広い分野でIoT技術が活かされるようになるでしょう。

 

多種多様な仮想化・分割する技術「ネットワークスライシング」

5Gが普及されたとしても、全国のユーザーが1つのネットワークにアクセスすればやはりサーバーは重くなることが予想されます。これを解消するための技術開発で誕生したのが「ネットワークスライシング」です。

ネットワークスライシングとはネットワークを仮想的にスライスする技術のこと。ネットワークを分割することでユーザーを目的別にそれぞれのネットワークに振り分けることができるため、1つのネットワークに人が集中することがなくなります。

5G標準化によってシステムは高精度化、複雑化していきますが、これに対応していくために技術者はさまざまな対応技術を開発しています。

 

5Gネットワークがもたらす変化と新ビジネス

4Gではできなかったことも、5Gが普及することによって実現することができるものが多くあります。どんなことが変化するのか、また5Gによって新しく始まることが予想されるビジネスについて解説していきましょう。

 

今までよりもよりリアル「VR体験」

専用のゴーグルを装着することで仮想空間でのさまざまな体験ができるVR。VRは自身の動きに合わせて仮想空間内でも動くため、低遅延性が重視されます。 5Gの低遅延化によってスムーズな仮想空間体験が楽しめるようになり、さらにタイムラグがなくなることでVR酔いも軽減されるでしょう。

 

3Dで意欲時向上「学習・勉強」

5Gは学習分野でも活かされることが期待されます。教室にインターネットに接続されたプロジェクターを用意することで海外などの遠く離れた場所からの授業を見ることができます。生徒は今までにない新たな体験をすることできるでしょう。 これは5Gの超高速通信・低遅延によって実現が可能です。

また歴史の授業では歴史に名を残す建物を3Dで投影することによって、建物への理解を深めることができます。教科書でただ見るよりも3Dで体感することはより直感的な学習や子どもの学習意欲の向上へと繋がるでしょう。

 

安全走行「自動運転」

未来的な発想として自動運転が多く取り上げられますが、5Gの持つ超低遅延・超高速通信・大容量通信により確かな安全性を持つ自動運転が現実になることが予想されます。

遠隔操作によって行うアクセル・ブレーキの調整やハンドル操作については間違いがあってはなりませんが、5Gはこれらを安全に行うために必要不可欠な技術です。

 

過疎地の急患にも対応「遠隔手術」

過疎地では医療に必要な設備や高い技術を持つ医師が不足しがちですが、5GとIoT技術の併用によって遠隔手術ができるようになることが期待されます。

患者の元にロボットを置き、遠方から高い技術を持つ医師がロボット操作によって手術を行います。遠隔手術が実現すれば、都市部と地方での医師の技術格差が少なくなるでしょう。

 

住みやすい街「スマートシティ」

生活基盤を整え、無駄なエネルギー排出を削減しつつ住みやすい街へと変えるスマートシティも5Gネットワークが整備されれば現実味を帯びます。信号や街灯をインターネットにつなげて渋滞の解消や防犯の強化を可能にし、街の至るところにシェアできるEVカーを設置してCO2を削減するなどの取り組みが行われています。

これまでインターネットにつながっていなかったものをインターネットにつなげることは難しいと考える自治体も多いですが、そんな自治体をサポートする新たなビジネスも誕生しています。

スマートシティの取り組みが進むことで、ビジネスも大きく変わっていくでしょう。

 

5G・新ビジネス向けた各社の取り組み

ドコモやauなどの大手携帯電話事業者は、5G通信技術の標準化と新ビジネスに向けて取り組みを行っています。どんな取り組みを行っているのか、事業者別に見ていきましょう。

 

ドコモ|都心部から地方部まで利用エリアを構築

NTTドコモでは日本全国に5G基地局を構築する取り組みを行っています。5GやIoTは都市部でより活かされそうな技術と思われていますが、農業分野でも活用が期待される技術のため地方部まで構築する必要があります。NTTドコモの進める利用エリアの拡大でどこに住んでいても5Gの恩恵を受けることが期待されます。

 

au|5Gビジネスの拠点「KDDI DIGITAL GATE」

auでは5Gビジネスの拠点、KDDI DIGITAL GATEを展開しています。東京は2018年9月に、2019年の秋には大阪と沖縄に拠点を開設する予定です。この拠点ではユーザーの分析によって潜在的な課題を見つけだし、課題の解決に取り組む新たなビジネスを開発するための取り組みを行っています。

auに割り当てられた5Gの周波数帯は他の通信事業者より多くなっていることから、auはどこよりも早く5G通信サービスの実現を可能にすると予想されています。

 

Softbank|共創の場「5G×IoT Studio」

ソフトバンクでは5G商用化の前に、企業が5Gを活用してどんなビジネスが展開できるかを考える5G×IoT Studioを開設。5GとIoTでできるさまざまなデモ環境を企業に体験してもらい、体験後に企業がどんなビジネスを展開できるようになるかを話し合う取り組みを行っています。

 

楽天モバイル|革新的アーキテクチャの採用

楽天モバイルでは革新的なアーキテクチャを採用することで、世界初のクラウドネイティブネットワークを構築する取り組みを行っています。あらゆるネットワークを完全に仮想化することで超高速通信・超低遅延を実現。快適なネットワーク通信の提供と、これによって実現するビジネス開発も行っています。

 

新ビジネスが誕生するかもしれない【5G】

5Gの普及によって私たちの暮らしは今よりもさらに便利になることが予想されます。それに伴って必要となるものが変わってきますが、5G時代に対応した新たなビジネスが今後誕生してくるでしょう。

新たなビジネスは5Gが普及することで生まれる問題を解決し、さらに上手く5Gを活用しやすくすることが期待されます。5GとIoTの普及はもちろんですが、どんな新ビジネスが生まれるのかにも注目です。

 

まとめ

  • 5Gは超高速通信や超低遅延を叶える次世代移動通信システム
  • 5GとIoTの普及によって暮らしがより便利になる
  • 5Gに向けた新ビジネスの開発が進んでいる

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